2021/06/05 13:00
地鶏・銘柄鶏の好感度コンテストで優秀賞も受賞したことのある「播州百日どり」ですが、課題もあります。一番は生産者の高齢化です。5軒の農家で年間約15万羽を肥育していますが、最も若い人でも四十代半ば。後継者の育成は喫緊の課題となっています。鳥インフルエンザは常に大きな脅威ですし、自然環境に恵まれていることは災害の危険とも隣あわせでもあります。風水害はもちろん夏の暑熱対策にも苦労が絶えません。
このような環境のもとで「播州百日どり」は、広々とした鶏舎の中を走り回って大きくなり、出荷時の生鳥の平均体重は4kgを超えます。他の銘柄鶏や地鶏では3kg程度のものが多い中、鶏が大きいことも大きな特徴です。鶏が大きいゆえに肉厚は充分です。大きくほおばって噛んだ瞬間、口中にジュワーっと肉汁が広がります。また、一般的に鶏のむね肉はパサつくものが多いのですが、「播州百日どり」はむね肉もしっとりふっくらしています。唐揚げにしてもおいしいと好評です。
出荷20日前からは、抗生物質、抗菌製剤ともに無添加の飼料を給餌しており、法定休薬期間以上の基準で、残留農薬ゼロを担保しています。
JA加工場内でも丁寧な処理にこだわり、一羽ごとの全工程すべて職人による手処理でさばいているため、薬品を使わず極上の肉質で新鮮なうちに出荷することができています。兵庫県より派遣された獣医師による全羽検査のほか、有資格者による3段階の検査が行われていますので、品質管理も万全で、高級レストラン等からも重宝されています。